2017-12-07

追伸。そろそろおまえも「キリンジ」を聴くように。母より


あんたも普通の曲に飽きてきたんだね。そろそろ「キリンジ」を聴くように。

キリンジとは

1996年に兄の堀込高樹が弟の堀込泰行を誘って兄弟2人で結成。デビューするとすぐに、複雑ながらポップなサウンドと独自の詞世界で大きな注目を集め、また兄弟それぞれが他のアーティストへの楽曲提供を手がけるなど、作詞家・作曲家としても支持を集める。

2013年春、弟の泰行がグループを脱退してソロとなり、兄の高樹がキリンジの暖簾を引き継ぎ、新たに5人のメンバーを加えてバンドとして活動を継続することとなる。

wikipediaより

僕が初めてキリンジに出会ったのは高校の頃。Mステとかに出てる「売れてる人たち」に興味を持てなくなりつつあった時代。

熊本の僻地に住んでいた僕は、福岡の「CROSS FM」という局の電波をかろうじてキャッチして音楽の情報をむさぼっていた。特に平日の深夜枠、新人バンド枠の番組は当時の僕にとって、一番ドキドキする情報源だったんだ。いわゆる「メジャー」じゃない、まったく未知の音楽に触れることができた(当時はデビューしたてのクラムボンなんかも番組持ってた。)

そして、その日もアンテナの角度を整え可能な限りベストな音質にセッティング。いつも通りお気に入りの番組を聴いていると、その曲は突然、かかった。

キリンジの「アルカディア」だった。(MVの結末も衝撃。卍必見。)

イントロの笛(フルート?)がヤバい哀愁を醸し、今にも木枯らし吹かんと言わんばかりの寒さを感じさせた。ボーカルもボソボソと語りかけるようで、まるでやる気が感じられない。

「やれやれ」なんかとんでもない陰キャがでてきたもんだ、世紀末だと思った。

しかし、「気だるい」メロディーは僕の頭から離れなかった。

 

ど ハマッてしまったのだ。

 

結局、その週末、僕は自宅から最寄りの駅まで徒歩40分、電車で1時間半乗り継ぎ、市内のタワレコで「アルカディア」のシングルを買った。

CD代より高い交通費はたいて来たのに、なんか冴えない二人が立ってるだけのジャケットを掴まされ、やるせなさがハンパじゃなかった。おお、まさにアルカディア。しかし、ここはコラえて購入。

家に持ち帰り「CDラジカセ」で早速聴いてみると、更にものすごい哀愁感が僕を襲った。「ヤバいものを買ってしまった」と思った。

カップリングとして収録されていた「千年紀末に降る雪は」がまたとんでもなかった。

 

「恋人はサンタクロース 意外と背は低い」

「玩具と引き換えに何をもらう?」

「赤い鬼がきたよと洒落てみるか」

「帝都随一のサウンドシステム響かせて 摩天楼は夜に薫る化粧びん」

 

なんて上品なのに物悲しげなムード!世のクリスマス・ソングを皮肉るユーモア溢れる歌詞!あぁ!僕はもうキリンジの「虜」になってしまったのだ。

そして後日発売される「3」という一切捨て曲ナシの名盤に出会うのであった。

今amazonで購入すると、

クリスマスイブまでにお届け。

このギッシュな二人。どこまで洒落てるんだよ。

 

そして「3」には超弩級の名曲「エイリアンズ」が収録されている。

まるで僕らはエイリアンズ

禁断の実ほおばっては
月の裏を夢みて

キミが好きだよエイリアン
この星のこの僻地で
魔法をかけてみせるさ
いいかい

 

今年のクリスマス。あんたもそろそろ「キリンジ」を聴くように。

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